マネジメントをしていると、こんな悩みを抱えることはありませんか?
- メンバー同士の関係がギクシャクする、協力関係が得られない
- 成果を出すチームがなかなか作れない
- 役割分担や責任範囲が曖昧になり、仕事が前に進みにくい
こうした悩みの多くは、「チーム内の対話の不足」から生まれることが少なくありません。
単なる業務報告や指示だけでは、チームがまとまりを持つのは難しいのです。
私はマネージャー向けの研修を企画・運営してきましたが、その中で見えてきたのが 「良いチームを作るには、共通の目的を作る“ディスカッション”が不可欠」 ということです。
この記事では、良いチームを作るために必要な「共通の目的を作る」ディスカッションの進め方を、
6つのステップで解説します。
明日からすぐに実践できる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ「ディスカッション」が良いチーム作りに不可欠なのか
目指す目的が違うと、意見や行動がバラバラになる
例えば営業チームの場合、
- Aさんは「目先の数字を達成すること」を重視
- Bさんは「顧客との長期的な信頼関係」を重視
このようにメンバーがそれぞれ異なる目的を持っていると、議論や行動がバラバラになってしまいます。結果として「まとまりのないチーム」になり、成果も出にくくなるのです。
単なる指示・報告では「やらされ仕事」になる
日々のマネジメントでは「指示→実行→報告」という流れが中心になりがちです。
しかし、このやり方だけではメンバーは「自分ごと」として動きにくく、モチベーションも高まりません。
「なぜこの仕事をやるのか」という背景や目的を一緒に作り上げるディスカッションがあることで、
メンバーは仕事に主体性を持ちやすくなります。
共通の目的があると、チームに一体感が生まれる
対話を通じて「私たちは何を目指すのか」という共通の目的を作ることができれば、チームのまとまりは格段に強まります。
方向性が揃うことで判断も早くなり、自然と協力し合える関係が生まれやすくなるのです。
共通の目的を作るためのディスカッションの7つのステップ
ここからは、実際にチームの共通目的を作るためのディスカッションの流れを
7つのステップで紹介します。
ステップ1(事前準備):外部環境・内部環境を整理する
まずはマネージャー自身が事前にチームを取り巻く環境を整理しておきましょう。
- 外部環境:市場の変化、顧客のニーズ、競合の動きなど
- 内部環境:チームの強み・弱み、リソース、人材の特徴など
これを整理しておくことで、当日の対話の方向性がぶれにくくなります。
ステップ2:ディスカッションの目的を伝える
ここからはディスカッション当日の話です。
いきなり「ディスカッションの場を作りました」と言っても、メンバーは身構えてしまいます。
事前に「次回の会議では、チームとしての共通の目的を考える時間を取りたい」と伝えておきましょう。準備があることで、メンバーも安心して参加できます。
ステップ3:安心して発言できるルールを伝える
良い対話には「心理的安全性」が欠かせません。
発言を否定しない、順番を守る、時間を区切るなどのルールを冒頭で伝えることで、安心して意見を出し合える雰囲気を作りましょう。
ステップ4:外部・内部環境を共有する
マネージャーが事前に整理しておいた外部環境・内部環境を簡単に共有します。
「今の私たちの立ち位置」をみんなが理解することで、目的を考える土台ができます。
ステップ5: どんな組織にしたいかを聞く
「私たちのチームはどうありたいか」「どんな価値を出したいか」をメンバーに問いかけてみましょう。
一人ひとりの言葉を引き出すことで、チーム全体の目的が自然と見えてきます。
ステップ6: 意見を整理してまとめる
出てきた意見をホワイトボードやオンラインツールにまとめ、全員で眺めて整理します。
最近ではChatGPTなどAIを活用して「まとめの言葉」を生成するのもおすすめです。客観的なフレーズが出てくるので、チーム全体が納得しやすくなります。
まとめ|まずは「共通の目的」を確認する時間を持とう
良いチームを作るためには、日々の業務指示だけでなく「対話の時間」を持つことが大切です。
特に「共通の目的」を一緒に作ることで、チームの方向性が揃い、自然と協力関係が生まれやすくなります。
次回の会議で、まずは5分だけでも「私たちの目的は何か?」を話し合う時間を設けてみてください。
小さな一歩が、良いチームづくりの大きなきっかけになります。
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