管理職が陥りやすい「プライドの罠」とは?信頼される上司になる方法

マネジメントの心構え・マインド

部下と関わる中でこんな思いを抱えていませんか?

  • 「自分に意見してくる部下は正直苦手…」
  • 「そもそも部下がそんなことを言ってくる意味がわからない…」

私自身もそう感じていたので、とても共感できます。
実はその背景には「上司のプライドの高さ」が隠れているかもしれません

プライドが悪いわけではありません。むしろ成果を出してきた人ほどプライドは大切な力になります。ただ、度を超すと「謝れない」「部下の話を聞けない」といった行動につながり、チームの信頼関係を壊してしまうのです。

自分自身がしんどい状態になる前に、プライドの高さで損していないかに気づければ、余裕を持ってリーダーシップを発揮できます。

この記事では、成果を出してきた女性管理職が陥りやすい「プライドの罠」を整理し、プライドを緩めて信頼される上司になるための考え方と実践ヒントをお伝えします。

プライドが高い上司の特徴

「プライドが高い」と聞いてもピンとこない方も多いかもしれません。
でも具体的な行動にすると、こんな特徴として表れます。

  • ミスを認めない
    「上司は完璧であるべき」という考えが強いと、自分のミスを認められなくなります。
    また、部下のミスは上司の指導不足やチェック不足でもある中で、部下のみの責任であるという態度をとってしまう事があります。
  • 部下の話を聞き流す
    忙しさも相まって、つい「ながら作業」で部下の話を聞いてしまう。
    でもこれは、相手に「自分の話は大事にされていない」と感じさせてしまいます。
  • 意見を“否定”と受け取る
    正論を言われても、ついイラッとしてしまう。
    成果を出してきた管理職ほど「自分のやり方」に自信があるため、部下の意見を“挑戦”や“攻撃”に感じやすいのです。

実際に私も「部下に意見される=自分の頑張りを否定された」と思い込んでいました。
でもそれは単なるプライドの高さにすぎず、結果的に部下が相談を避けるようになっていたのです。
こうした行動が積み重なると、「上司には話しても無駄」と思われ、改善提案が出てこなくなったり、部下が成長の機会を逃してしまう原因になります。


なぜ管理職ほどプライドが高くなりやすいのか?

これは性別に限りませんが、管理職はこんな背景からプライドを強く持ちやすいと感じます。

  • 成果を出してきた経験=自分が正しいという認識
    「私は成果を出してきた」という経験が、自分のやり方こそ正しいと思い込み、
    部下の失敗を「努力不足」と決めつけてしまう。
  • 役職に対しての奢り
    本来「管理職」は役割の違いでしかないのに、「自分は偉い」と感じてしまう。
    結果として、部下の意見を「生意気だ」と受け止めがちになる。
  • 実は自信がない
    管理職としての自信がないからこそ、部下の意見を「否定」と感じてしまい、防御的な態度を取ってしまう。

こうした要素が積み重なると、プライドが“鎧”のように固まり、チームの信頼関係にヒビが入る原因になります。
(これは誰にでも起こり得ることなので、まずは「気づく」ことが第一歩です😊)

ただし、すれ違いの原因は上司だけにあるわけではありません。
部下の伝え方がうまくなくて、結果的に上司のプライドを刺激してしまうこともあります。
たとえば、忙しいタイミングで一方的に意見をぶつけてきたり、本当はチームのためなのに「自分のためだけ」に聞こえる言い方をしてしまったり…。
上司からすると「もう少し言い方を工夫すれば伝わるのに」と感じる場面もありますよね。

つまり、上司のプライドと部下の伝え方の両方がかけ合わさって、コミュニケーションのズレが生まれるのです。だからこそ、上司が一歩引いて「どう受け止めるか」を意識することで、関係性はぐっとスムーズになります。


「不要な」プライドを捨てる考え方

まずは、自分自身がどんな場面で「不要な」プライドを持ってしまっているかに気づくことが大切です。
次のチェックリストを見て、当てはまるものがないか振り返ってみてください。

☑️ ミスを認められるか?
 自分や部下がミスをした時に、素直に謝罪できていますか?

☑️ 部下の話を丁寧に聞けているか?
 業務報告を受けながら、別の作業をしていませんか?

☑️ 改善提案を受け止められるか?
 部下が提案してきた時に、しっかり耳を傾けていますか?

☑️ 意見をイライラで返していないか?
 部下の指摘に対して、意見そのものではなく「言われたこと自体」に反応していませんか?

一つでも「ドキッ」とした項目があれば、それが不要なプライドのサインかもしれません。
大事なのは、その場面で自分の立ち振る舞いをどう意識的に変えられるか。
ここが、管理職として成長するターニングポイントになります。

次の章では、その「変え方」のヒントを具体的に見ていきましょう。


実践のための3つのヒント

不要なプライドを捨てるためには、まず日常の行動から変えていきましょう。

  • 一呼吸置いて冷静に対応する
     部下の意見に「むっ」としたら、すぐに反応せず「ちょっと考えさせて」とワンクッション。
     その間にメモ書きで「相手の主張の背景」と「自分の意見との違い」を整理すると、自然と冷静に話せるようになります。
  • 部下のミスは上司が先に謝る
     部下が大きなミスをしても「もっとチェックできたはず」と上司の責任を一度引き受けましょう。
     「ごめん、私が確認できていなかったね」と伝えれば、改善点の指導も受け入れてもらいやすくなります。
  • ながら作業は絶対にしない
     部下の業務報告中にPCで別の作業をするのは、残念ながら必ず相手に伝わっています。
     本当に時間が取れないなら、潔く1on1を別日にリスケする方が誠実です。
     それだけで「自分を大切に扱ってくれている」と部下は感じます。

こうした小さな実践を積み重ねることで、余計な摩擦を減らし、信頼関係を自然と強められます。

まとめ

管理職になると、気づかないうちに「不要なプライド」が積み重なりがちです。
ミスを認められない、部下の話を聞けない、意見を攻撃と受け取ってしまう…。
どれも小さな行動ですが、放っておくと信頼関係を壊し、チームの成長を止めてしまいます。

一方で、不要なプライドを手放すことで得られるものは大きいです。

  • 部下と安心して対話できる関係性
  • ミスや課題を素直に共有できるチーム文化
  • 上司自身の心の余裕

リーダーとしての自信は「強がり」や「完璧さ」ではなく、部下に誠実に向き合う姿勢から育まれます。

今日紹介したヒントの中から、まずは一つだけでも取り入れてみてください。
きっと、チームの空気とあなた自身の心持ちに変化を感じられるはずです。
私もまだまだ修行中ですが、一緒に成長していきましょう😊

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