「Z世代の部下に指示を出したら『それは自分の仕事ですか?』と返された」
「権利ばかり主張して仕事はしてくれない」
こんな悩みを抱える管理職の方は、女性に関わらず少なくありません。
いや、マネージャーって本当に大変ですね。
いつもお疲れ様です🥲
ただし結論から言えば、彼らはやる気がないのではありません。
時代背景によって、仕事で大切にしているポイントが違うだけなのです。
今回は、Z世代の価値観を深く理解し、マネジメントのヒントを見つけていきましょう。
Z世代の特徴
- 指示をすると「それは自分の役割ですか?」と確認される
- 残業や休日出勤には抵抗感が強い
- 成果だけでなく「納得感」や「働く環境」を優先しているように見える
- 意見ははっきり言うが、行動に移すまでに時間がかかる
こうした行動は「責任感がない」「やる気がない」と受け取られがちです。
では、なぜそう見えるのでしょうか?
Z世代がやる気がないように見える理由
① 無理をすることが“美徳”ではない社会で育った
働き方改革や過労死問題を耳にしながら育ってきたZ世代にとって、「頑張りすぎ」はリスク。
「長時間働く=良いこと」とは思わないのです。これは怠けているのではなく、「健康や生活を守る」という自然な価値観の表れです。
② SNSで育った「意見を持つのが当たり前」の文化
Z世代は幼い頃からSNSで自分の意見を発信するのが日常でした。
だから上司の指示に対しても「自分の考えを返す」ことが自然にできるのです。
反抗心というより「対話の一形態」だと捉えると理解しやすいでしょう。
③ 将来への不安から「安定」を重視
就職氷河期や終身雇用崩壊を見てきた世代だからこそ、「会社に依存せず自分を守る」意識が強いです。そのため「納得できない仕事」には慎重になります。
④ 多様性を前提とする価値観
学校の教育も「画一的な」教育から「個人の主体性を大事にする」教育に変化しています。
そのような教育で育ったZ世代は「働き方も人それぞれ」という前提があるため、
「上司が言うからやる」では動きません。
理由や意味を理解したうえで、ようやく行動に移せるのです。
世代を動かす4つの指示の出し方
① 「なぜやるのか」を顧客や仲間への影響視点で説明する
Z世代は「作業の指示」に意味を感じにくい世代です。
でも誰かのためには頑張りたいという他者貢献の気持ちは持ち合わせていたりします。
他者貢献に対して強いモチベーションを感じるZ世代の部下に対しては
任せる仕事が、その時の顧客や仲間にどんな影響を与えるのかを丁寧に説明しましょう。
例:
- 「会議の議事録をまとめて」と頼むと → 「雑務を押し付けられた」と受け止められることも。
👉 「この議事録があることで意思決定が早く進み、結果的に顧客対応もスピードアップできるんだ」と説明すれば、「顧客貢献」に変わります。
② 「役割認識」を持たせる(仕事内容ベースではなく目的ベースで)
境界線を明確にしすぎると「それは自分の範囲外です」と返されやすくなります。
だからこそ仕事内容ではなく「役割目的」で伝えることが重要です。
例:
- 「営業職は売上を上げることだけが仕事」ではなく →
👉 「営業職は組織全体で顧客価値を最大化する役割。そのために、社内メンバーが提案を理解しやすい資料を整えるのも大事な役割だよ」
こう伝えると、資料作成という一見“雑務”に見える仕事も「顧客価値を高める役割の一部」と理解でき、柔軟に取り組みやすくなります。
③ 「成長につながる視点」で伝える
Z世代は「上司や会社のため」よりも「自分の成長やキャリアのため」に動機づけられる世代です。
この仕事をすることで、自身の成長にどう紐づくのかを接続させてあげると効果的です。
例:
- 「この顧客対応は、交渉力を磨くチャンスになるよ」
- 「この資料づくりは、論理的に整理する力を鍛えられると思う」
- 「この経験は、次のリーダー候補としての準備にもつながる」
仕事の依頼を「学びや成長の機会」として位置づけると、受け止め方が大きく変わります。
④ 意見を聞きながら巻き込む
指示を与えられるのではなく自分で選択をしていくことでモチベーションが高まるタイプもいます。
「あなたならどう進める?」と問いかけるだけで、Z世代は当事者意識を持ちやすくなります。
ここは男性マネジメントよりも女性マネジメントの方が得意なイメージですね😊
👉 例:「施策案を考えるときに“まずあなたのアイデアを3つ出してみて”と頼む」「選択肢を提示して“どちらで進めたい?”と意思決定に関わらせる」などアクション例を足すと実用性が高まります。
部下の意向を聞いてあげることによって、
受け身ではなく「自分の意見を反映した仕事」となり、行動のエンジンがかかりやすくなります。
まとめ
Z世代が「やる気がない」ように見えるのは、背景や価値観の違いによるものです。
- 仕事の目的を丁寧に説明する
- 仕事内容ではなく役割目的を共有する
- 成長につながる視点を示す
- 意見を聞きながら巻き込む
これらを意識することで、Z世代は 強い主体性と新しい視点をチームにもたらす存在 になります。
マネージャー自身も、相手の価値観を受け止める姿勢を持ちながら「意味づけ」や「成長機会」として仕事を示すことで、世代を超えて成果を出せるチームづくりが可能になります。
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